ちかのてんかん記

てんかん当事者の日々

前向きな気持ちになりたいあなたにおすすめのミュージカル映画「グレイテストショーマン」

映画はたまに見る程度なんですが、何気にミュージカル映画を観ることが多いんです。

ミュージカルというと明るくて華やかなイメージがありますが、明るいものから暗いものまでいろんなテイストの映画があります。

そこで今回は、映画をみた後に前向きな気持ちになれる映画を紹介しようと思います。

グレイテストショーマン

映画情報

監督:マイケル・グレイシー

主演:ヒュー・ジャックマン

出演者:ザック・エフロンミシェル・ウィリアムズレベッカ・ファーガソンゼンデイヤ / キアラ・セトル

楽曲:ベンジ・パセック/ジャスティン・ポール

日本公開2018年

アメリカ製作

あらすじ

19世紀半ばのアメリカ。幼馴染の妻と子供たちを幸せにすることを願い、挑戦と失敗を繰り返してきたP.T.バーナムは、ついにオンリーワンの個性を持つ人々を集めたショーをヒットさせ、成功をつかむ。しかし、彼の型破りなショーには反対派もいた。若き相棒のフィリップをパートナーとして迎え、彼の協力によりイギリスのヴィクトリア女王に謁見するチャンスを得たバーナムは、そこで美貌のオペラ歌手ジェニー・リンドと出会う。彼女のアメリカ公演を成功させ、一流のプロモーターとして世間から認められようとするバーナムだったが……。

映画『グレイテスト・ショーマン』オフィシャルサイト| 20世紀フォックス ホーム エンターテイメント

 

おすすめポイント

歌がいい!この感想につきます。

映画の最初の方で流れるバーナムが子どもの頃から大人になるまでを1曲で表現した『A million dreams』は、この映画で描かれているバーナムは、湧き上がる自分の夢を実現したいという無邪気な心を持ったまま成長したんだなというのが伝わってきて、ここで完全に心を掴まれてしまいました。映像もとても美しくて布が広がるシーンは強く心に残っています。

 

周りの人に色々言われて傷ついてきたけど、私はこのままで愛される価値があると勇気を持って歌う『This is me』はこの映画のメッセージとなっていると思います。

映画の中でこの曲が流れた時は、ショーに出ているメンバーを応援する気持ちになっただけでなく、私自身たくさん失敗してきたし傷ついてきたけれど今のままでいいのだ、また一歩進んでみようと勇気をもらいました。

疑問を感じたところ

一方で、手放してこの映画を絶賛するのが難しいという側面もあります。

実在するP.T.バーナムのエピソードを元に映画化した作品ということですが、この映画の中でバーナムは純粋で善良な人物に描かれていているのですが、これほどの成功を収めた人が善良な面だけを持ち合わせているはずはないよなと映画館で感じました。

また、外見的に異なっているという人をショーとしてみせることは本当に良いことなのであろうか?という面についてもやもやとした疑問を拭うことができなかったのも事実です。

映画の中ではこの疑問について、子ども時代のバーナムが他の人と異なる外見をした女性から優しくされたことや、バーナムが言う「みんな違うから輝くんだ」というセリフや、ショーの場がみんなの居場所になっているという説明をしています。

残念ながらこの説明だけで私自身は納得できませんでした。

映画の批評家がこの映画に対して批判的だったのも理解できますし、アカデミー賞にからむのは難しい映画だと予想できました。

グレイテストショーマンのシンプルなメッセージ

しかし、この映画を見ていくと先ほど考えていたような疑問を差し挟むのは無粋に思えてきました。

グレイテストショーマンは「失敗したり傷つくことがあっても今のあなたでよいこと」「転んでも立ち上がればよいこと」を音楽と映像を通して伝えるために振り切ったんだなと感じました。

シンプルなメッセージになるように振り切った映画に対して、人物像に深みがないとか、ショーに出ている人々に葛藤がなさすぎるという意見は的確でないなと判断をしました。

グレイテストショーマンに描かれている「失敗したり傷つくことがあっても今のあなたでよいこと」「転んでも立ち上がればよいこと」というテーマを音楽と共にぜひ味わってほしいです。

そうすれば映画が終わる頃には前向きな気持ちになっていると思います。

終わりに

このグレイテストショーマンの主題歌である「This is me」をキアラセトルさんがワークショップで初披露するYouTubeの動画があります。この時はまだ20世紀Foxは映画の製作に同意する前だったそうです。


ヒュー・ジャックマンも感涙!映画『グレイテスト・ショーマン』「This Is Me」ワークショップセッションの様子

緊張はものすごいものだったと思います。弱々しく歌い始めましたが、バックコーラスの人々の歌声に支えられて「This is me」の歌詞そのままに、ありのままの自分を受け入れ緊張に打ち勝ち、歌い上げていくのです。

恐怖を乗り越えるために今持てる自分の力を全力で出し、周囲の人々もそれを支えていくというドキュメンタリー映画のよう。私は映画の後に見たのですが何回見ても泣いてしまいます。

キアラセトルさんの繊細さと立ち向かっていく強さががこの映画に深みを与え、見た人を前向きにさせているのではないかと思うのです。