ちかのてんかん記

てんかん当事者の日々

常用薬を常に持って災害に備えよう

てんかん治療のためにいつも飲んでいる常用薬と頓服は常に持ち歩くようにしています。

今は土屋鞄製作所の「トーンオイルヌメ ミニがま口」に入れています。その前は100均で買った名刺入れでした。

災害なんて起きないだろうという気持ちの緩みがあったため、東日本大震災の時に1種類の薬だけ持ち歩くのを忘れていたのです。

この出来事以来、常用薬は4日分を持ち歩くようにしています。

東日本大震災の時に薬をもらえないか病院や薬局で聞いたのですがもらえませんでした。今回はこの時の体験を書きますね。

なおこの記事は、防災バッグに入れる常用薬のことはなく、普段持ち歩くお薬のことについて書いています。

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外出先で東日本大震災に遭う

東日本大震災の日は、東京にある施設で友人達と勉強会を行なっていました。勉強会が終わり、みんな思い思いのことをして過ごしていました。私は友達を探すために建物内の廊下を1人で歩いていました。グルングルンと揺れ始め、今までにない揺れ方に「ついに関東大震災がきたんだ」と思いました。物が落ちる音、エレベーターがガンガンと激しく揺れる音が響き、とても怖くなりました。窓から外を眺めると、避雷針らしきものが崩れるのが見えます。どうにか建物が崩れないようにと願っていました。

地震が止まってから階段を降り、友人と合流しました。その後も続く余震、交通機関が止まっているため、施設の中で泊まって良いこと、夕飯の炊き出しが行われることが決定します。

その時に抗てんかん薬を1種類持っていないことに気がつきました。東日本大震災の何ヶ月か前に新しく増えた薬だったため、まぁ大丈夫かなぁと持ち歩くのを忘れていたのです。

このタイミングで発作が出たらよくないと思い、友人に内緒で近くの総合病院まで歩きました。町中には歩いて帰ろうとする方がたくさんいて震災の規模が伝わってきました。

総合病院について病院の方に事情を説明したのですが、処方をするのは無理だと断られました。ダメ元で近くにあった薬局に飛び込みで聞いたのですがやはり難しいと断られます。

この時は自分の準備不足をとても悔やみました。一方で、不安になっても身体によくないと思い「1日だけだから大丈夫」と自分に言い聞かせました。

翌日家に着いてすぐに薬を飲みました。運良くてんかんの発作は起きなかったのですが、自分の判断の甘さを痛感した体験です。その後は新しく増えた薬も持ち歩くようにしています。

持ち歩いている薬

先ほども書いたのですが、てんかんの治療のための薬は4日分を用意。

気持ち悪くなる発作が起きたらすぐに頓服の薬を飲めるように近所に行く時も持ち歩いているので、いつのまにか錠剤が薬剤の包装シートの中で削れます。時折チェックして新しい薬に入れ変えています。

お薬を入れている入れ物

お薬が濡れたりしなければなんでもよいと思います。ただ、毎日持ち歩くものなので自分が気に入ったものの方が楽しいかも。

初代の薬入れは、100均で買った柔らかいプラスチック素材の名刺入れでした。柔らかいのでちょっとたくさん薬を入れても閉まってしまうところが魅力でした。

2代目は土屋鞄製作所の「トーンオイルヌメ ミニがま口」を使っています。

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色はこげ茶です。がま口の懐かしい感じがお気に入り。外側に使われているトーンオイルヌメは柔らかい手触りの革です。エイジングの艶も出てきて愛着が増します。

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内側は豚革の起毛したスウェードです。このふわふわとした触り心地がたまらない。この触り心地がとっても大好きです。辛い時にちょっぴり元気をもらえる気がします。

 

いつも飲んでいる常用薬をお気に入りの入れ物に入れて、いつ起こるか分からない災害にしっかりと備えてください。

私のようなうっかりミスをしないようにしてくださいね。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。